健康な食生活は、現代社会の最大の関心事の一つで、ここ数年間に注目を集めた健康問題は、多岐にわたります。
食品の安全性を脅かす事件が相次いでいるのも事実です。
サルモネラ菌、大腸菌、リステリア菌などの言葉が、うんざりするほど耳に入るようになり、農業や飼育環境の悪化がもたらす危険性も。
かといって、私たちの食生活は祖先が当たり前のように実践していた大切なことを見直そうとはしていないのではと思います。
大切なことは、食物をバランスよくとり、食物の薬効を利用して健康を改善、維持していくことではないでしょうか。
最近は、さまざまなハーブが手に入りやすくなりました。
主菜となる肉や魚にハーブ、きのこ、果物、野菜を添えて食べると栄養面で優れているだけでなく、生理機能や健康状態が改善してきます。
それらの食材をご紹介していきたいと思います。
今日は、不眠やイライラにおすすめ薬膳食材のご紹介です。
■不眠やイライラを助けてくれる「棗(なつめ)」
不眠やイライラを和らげ、胃腸の調子を整える効果があり、全身の血行を良くしてくれると言われます。
乾燥して売っていて、ほんのり甘みがあります。
今日は「ナツメ」をご紹介しますね。
学名:Ziziphus jujuba
和名:ナツメ
別名:ジュ—ジュ—ブ
科名:クロウメモドキ科ナツメ属/落葉高木
原産地:ヨーロッパ南東部〜アジア南部
使用部位:果実
【特徴】
『万葉集』にも記載があるように、古くから利用されているが、日本には自生のはなく、中国から伝わって栽培されたと言われる
果実は2cmほどで、生は甘酸っぱく、熱すと赤黒くなって甘みが増し、次第にしわが出てくる
薬膳にも利用される、滋養強壮によい果実
【作用・効能】
含まれる主な成分は、リンゴ酸、サポニン、酒石酸、トリテルペンで、消化機能の調整、利尿、強壮、疲労回復、鎮静、緊張緩和、不眠症改善、老化防止、去痰などの効果があると言われる
【主な用途】
中国では、乾燥させた果実をお粥に入れたり、韓国では、薬膳として知られるサムゲタンに加える
ホワイトリカーに漬けたり、ハチミツと煮たものを「ナツメ茶」とするなど、そのエキスを飲用する
飲み終わったらナツメもそのまま食べるのがオススメ
お菓子の材料としても用いられる
明日も寒い季節にぴったりな「温性」の効果を持つ、美容効果抜群の薬膳食材をご紹介していきますね。
楽しみにしててくださいね。